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悪質ドライバーによる「あおり運転」から身を守るには

2017年12月6日 交通事故

あおり運転などの危険運転により、東名高速道路でご夫婦が亡くなられた事故は記憶に新しいかと思います。事故から半年近くが経った今でも、全国各地で悪質なドライバーによるあおり運転による交通事故や交通トラブルが報道され続けています。これから年末年始にかけて帰省や旅行で自動車に乗る機会も増えますから、皆さまも不安になりますよね。そこで、今回はあおり運転について解説したいと思います。

 

犯罪として処罰される「あおり運転」とは

走行中に後ろの自動車から急接近されたり、前を走行中の自動車から急ブレーキをかけられたり、進路を塞がれたり、異常に幅寄せされたり、ウインカーも出さずに急に割り込まれたり、何度もクラクションを鳴らされたり、追い回されたり…と、一言で「あおり運転」といっても様々な行為態様があります。この点、道路交通法(以下、道交法)では、事故を誘発するあおり運転として、次のようなものを処罰の対象としています。

たとえば、典型的なあおり運転である車間距離については、同一の進路を進行している自動車は、直前の車両が急停止したとしても追突を避けることができるために必要な車間距離を保たなければならないとの車間距離の保持義務が定められています。そして、これに違反すると3か月以下の懲役または5万円以下の罰金になります。また、車両による危険な幅寄せについては、身体や車両に直接接触しなくても、暴行罪(刑法208条)が成立すると認めた裁判例も複数あります。

では、このようなあおり運転により、交通事故が起こってしまった場合、加害者をどのような罪に問えるのでしょうか。単にドアを傷つけられたり、サイドミラーを壊されたりすれば、器物損壊罪(同261条)になりますが、人がケガをしたり亡くなった場合には、過失運転致死傷罪として7年以下の懲役もしくは禁固または100万円以下の罰金が科されます(自動車運転死傷行為処罰法5条)。さらに、重大な交通の危険を生じさせる速度で人身事故が起きた場合は危険運転致死傷罪として15年以下の懲役、被害者を死亡させたときは1年以上の有期懲役が科されます(同2条4号)。

 

悪質なあおり運転に遭ってしまったら

高速道路などであおり運転をされたら、自分の安全を守ることを第一に考え、あおり運転者を先に行かせるために道を譲ってください。スピードを上げて対抗したり、逆にあおったりするとエスカレートするだけですので、まずは冷静に落ち着きましょう。この場合、本道では停止せず、減速してSA(サービスエリア)など安全な場所に避けて停車してください。進路妨害により車を停車させられても、ドアと窓を開けられぬようしっかりとロックし、車外に出ないようにしてください。そのうえで、すぐに警察に110番通報しましょう。

このとき、あおり運転の被害を受けた事実を証拠化しておくことが大切です。窓の外にいる加害者やその自動車のナンバープレートもスマホの録画機能で撮影しましょう。ナンバーから自動車の所有者がわかりますし、録画していることが抑止に繋がることもあります。ただし、運転者が運転しながらスマホで通話や録画をするのは、道交法に違反(71条5号の5)する危険がありますので注意してください。同乗者がいる場合は、同乗者に依頼しましょう。

また、走行中の様子を録画できるドライブレコーダー(ドラレコ)を搭載しておくのも大切です。前方に搭載することは一般的となってきましたが、後方にも搭載しておくと後方からのあおり運転にも対応できます。ドライブレコーダーに記録された映像は、警察や保険会社に提出できる強い証拠となります。

 

あおり運転による交通事故は泣き寝入りしない

以上のように、悪質なあおり運転によるトラブルに巻き込まれたら、何よりも冷静かつ安全に対処することが大切です。もし万が一、お怪我や車の破損など交通事故の被害に発展してしまった場合は決して泣き寝入りをせず、弁護士にご相談ください。
弁護士法人アドバンスでは、交通事故の被害に関するご相談を数多く受けており、専属チームが実績やノウハウを有しております。弁護士が全力でサポートさせていただきますので、どうぞ安心してご相談ください。


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