パチンコやスロットなどギャンブル系の遊戯を、日常的に楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。
生活に支障のない範囲で楽しむうちは問題ありませんが、パチンコは依存性が高く、お金が底を尽きると借金してまで通いつめる事例もあります。
最終的に返済できないほどの借金を背負い、生活が破綻する恐れがあるため、節度を守った楽しみ方を心がけないといけません。
- パチンコによる借金は高額になりやすい
- 複数のカードローン利用などにより返済が難しくなる
- パチンコには依存性があり止められなくなる
- 専門家に相談して、パチンコ依存解決の糸口を見つける
- 債務整理など借金への対策を検討する
借金がかさみ返済が難しくなる前に、パチンコ依存についての理解を深め、対策するのがおすすめです。
パチンコが原因の借金は高額になりがち
パチンコが原因で借金を背負う場合、金額が高額になりがちです。
パチンコに限らずギャンブルと呼ばれるものは多数ありますが、パチンコやパチスロが原因で借金を積み重ねてしまう事例は多いです。
生活に支障のない範囲で節度を持って楽しむつもりで始めたものの、止められなくなり、いつの間にか借金が膨らんでしまうのでしょう。
借金を積み重ねてしまう現状を把握し、ぜひともご自身の生活を見直すきっかけにしてください。
ギャンブルによる借金の平均金額は約400万円
パチンコを含めたギャンブルが原因の借金は、平均約400万円という研究結果があります。
2020〜2021年にかけて公的相談機関を訪れた人を対象にした調査によると、ギャンブルによる借金額の平均値は3,939,773円でした。
(参照元:「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」報告書)
2022年の給与所得者の平均年収が458万円という事実を考えると、ギャンブルによる借金が非常に高額である旨を明確に示しています。
(参照元:国税庁公式サイト)
ギャンブルの中でも特にパチンコやパチスロは借金の原因になる場合が多い
ギャンブルによる借金額の多さに加え、特にパチンコやパチスロは借金の原因になりがちです。
前述と同様の調査によると、公的機関にギャンブルについての相談に訪れた人のうち、62%以上がパチンコおよびパチスロに最もお金を費やしたと報告されています。
この結果がパチンコの依存性の高さを証明していますが、身近に店舗が多く存在し、容易に利用できる点も関係していると考えられます。
ギャンブルの中で借金を負う人が最も多いのがパチンコやパチスロだという事実は、パチンコを利用する際に知っておくべきポイントです。
パチンコが原因の借金で返済が難航する事例5選
パチンコが原因で借金を抱え、返済が厳しい状況に陥るケースは多いです。
借金が返済できない事態とは、どのような状況でしょうか。
代表的な5例を、以下に紹介します。
- 複数のカードローンやキャッシングを利用している
- 借金が総量規制の額を超えている
- クレジットカードのリボ払いを多用している
- 借金を返済している期間が長い
- 滞納している借金がある
以上の状況に陥らないよう、自己資金の中で楽しむのが理想的です。
上記5例について、以下で順を追って説明します。
複数のカードローンやキャッシングを利用している
カードローンやキャッシングのサービスを複数利用している状態は、借金が返済できなくなる代表的なパターンです。
特に借金を返済するために別の貸金業者からお金を借りて返済に充てる、いわゆる自転車操業の状態は危険だといえます。
借入先を増やすことによって返済の手間や管理の煩雑さの問題だけでなく、利息負担が増加する傾向もあります。
カードローンなど消費者金融からの借り入れにかかる利息利率は、借入金額が少額の方が高く設定されている場合が多いです。
そのため複数の消費者金融から少しずつお金を借りるよりも、1ヶ所の消費者金融からまとめて借りる方が、利息負担を抑えられます。
複数の貸金業者からの借り入れを抱える多重債務の状態に陥ると、業者ごとの返済期日の把握が難しく、常に返済について気を回さないといけなくなるでしょう。
借金が総量規制の額を超えている
総量規制で定められた範囲を超える額の借金をしている場合も、返済が難しい状況といえるでしょう。
これは年収の1/3以上の借金は、返済能力を超えているという国の判断を表しています。
本来、総量規制の基準を超える借金を申し込んだ際には審査に通りません。
しかし銀行は貸金業法の対象外であるなど、場合によっては年収の1/3以上の金額を借りている人もいるかもしれません。
総量規制を超えていなくとも、年収の1/3ぎりぎりまで借金している人も、同様に危険な状態であると考えられます。
年収の1/3という総量規制の基準に達する前に、危機感を持って借金を思いとどまる意識が必要です。
クレジットカードのリボ払いを多用している
クレジットカードのリボ払いが多すぎるのも、借金返済を難しくする要因と考えられます。
毎月の支出額が一定になるため家計管理が容易であるという利点があるものの、借金返済においては欠点もあります。
リボ払いの支払残高が増えると、手数料等によって支払額のうちの元本返済部分の割合が小さくなり、借入残高がなかなか減りません。
負債残高や手数料として負担している金額が把握し難いのも、リボ払いの欠点といえます。
リボ払いを利用する際は、毎月の利用額や残高管理を適切に行いましょう。
借金を返済している期間が長い
借金の返済が長期間にわたっているのも、望ましくない状況です。
同じ金額を同じ条件の利息利率で借り入れたとしても、返済期限が長いと総利息額は高くなります。
借金はできるだけ早期に完済したほうが、利息負担を抑えられるため経済的です。
目安として5年以上にわたり借金を返済している場合は、返済期間が長すぎると考えられます。
長期継続して借金を返済している人は、繰上返済を検討したり普段の生活を見直したりするなど、返済状況を再検討したほうがよいでしょう。
滞納している借金がある
本来の利息に加えて遅延損害金を支払う義務が生じるため、滞納している借金がある場合は、早急に対策を講じる必要があります。
滞納があるとクレジットカードの新規取得や、既存カードの利用が出来なくなる可能性が高くなります。
カードローン等の新規借入時に審査に通らない、という事態も起こり得るでしょう。
個人信用情報機関では消費者のローンやクレジットカードの利用履歴などを取り扱っており、滞納があると事故情報として登録されます。
事故情報が発覚すると、各種審査に通らなくなるでしょう。
さらに滞納の状態が継続すると、最悪の場合には財産差押の措置に発展するかもしれません。
借金を滞納している場合は、支出を減らして返済のための資金を準備し、できるだけ返済を急ぐ必要があります。
パチンコで借金を負ってしまうのには理由がある
パチンコによって、返済できないほどの借金を負う人が多いのには、どのような理由があるのでしょうか。
パチンコやパチスロなどのギャンブルにのめり込むのはよくないと理解しているものの、それでも抜け出せずに借金に悩む事例は多数あります。
パチンコには人を引き付ける魅力があるため、没頭してしまう前に客観的な視点で自らの状況を顧みましょう。
パチンコが原因で返済できないほどの借金を負ってしまう理由として、主な4例を以下に紹介します。
- お金を使っている感覚がなくなる
- より強い刺激を味わいたい
- パチンコが唯一のストレス発散である
- 負けを取り戻したくなる
ギャンブルは、節度を守って楽しむ分には何ら問題はありません。
借金してでも続けたくなる状態に陥らないよう、自制が必要です。
お金を使っている感覚がなくなる
パチンコに通い続けると、お金を浪費しているという感覚が薄れていきます。
パチンコを楽しむためには、高額の資金が必要です。
状況によっては、1万円単位で出費するケースも珍しくありません。
繰り返しパチンコ店を訪れてお金を使っていると、高額を支払っている感覚が損なわれてしまいます。
周りに自分以外のパチンコ愛好家が多数いる状況により、高額を使って取り組んでいる現状に違和感を感じなくなるのでしょう。
パチンコはお金を使っている感覚を麻痺させ、思わぬ出費につながりやすいと考えられます。
より強い刺激を味わいたい
より強い刺激を味わいたいという理由で、パチンコを止められない人も多いです。
儲けよりもギャンブルそのものを好む人も多く、彼らは高額を賭けた時の興奮や高揚感を味わうために、繰り返しパチンコに通います。
高額を賭け、祈りながら結果を見守る緊張感を一度味わうと、さらに強い刺激を求めてより高額を出費する人もいます。
ギャンブルの興奮や高揚感は他では味わえない感覚であり、ギャンブルの楽しみを知った人は、さらに強い刺激を求めて抜け出せなくなるのです。
パチンコが唯一のストレス発散である
パチンコを続けると、パチンコによるストレス発散が習慣化する場合も多いです。
ストレスを発散するには、スポーツをしたり趣味を楽しんだり様々な方法があるのですが、パチンコに没頭しすぎるとそれ以外の方法で発散できなくなるという事態に陥ります。
パチンコをしていないとイライラが抑えられず、無性にパチンコ店に行きたくなるケースが増えます。
仕事やプライベートでストレスを感じた時に、パチンコでしか解消できないと考えるようになると、借金は増える一方です。
ストレス発散のためだけにパチンコに行っている人は、できるだけ我慢して他の方法でストレスを発散するように心がけましょう。
負けを取り戻したくなる
パチンコで負けが積み重なってくると、損失を再びパチンコで取り戻したくなります。
パチンコは繰り返し回転させると当たりの確率が増えると考えられているため、あと1回挑戦すれば当たりが出るかもしれないと期待し、何度も挑戦する人が多いです。
諦められずに何度も繰り返す中で出費が増え、借金せざるを得ない状況に追い込まれる場合もあります。
パチンコで負けた損失はパチンコでしか取り返せないという誤った思考回路に陥った人は、損失が損失を生む悪循環によって、返済が難しいほどの借金を抱えてしまいます。
パチンコによる借金から抜けられないと生活への影響は甚大
パチンコに依存し、借金を重ねてしまうと、日常生活に甚大な影響が及びます。
なんの支障もなく暮らしていた日常生活が送れなくなる可能性もあるため、取り返しのつかない状態に陥る前に対応しましょう。
パチンコによる借金から抜け出せなくなった場合、生活にどのような影響が出るかについて、主な4例を以下に紹介します。
- ギャンブルに依存して止められなくなる
- 本人および家族の生活が破綻する可能性が高い
- 借金が膨れ上がり、返済できなくなる
- 違法な業者に手を出してしまう
ギャンブルによる借金の影響を理解して、生活改善に活かしてください。
ギャンブルに依存して止められなくなる
パチンコにのめり込みすぎると依存状態に陥り、自分では止められなくなります。
もう少しで勝てそうな状況になると脳内でドーパミンが分泌され、強い高揚感を覚えます。
パチンコに通い続けるとそれ以外の刺激では満足できず、ギャンブル依存症になる可能性が高くなるため、そうなる前に他に楽しめるものを見つけましょう。
本人および家族の生活が破綻する可能性が高い
返済できないほどの借金をパチンコで抱えてしまうと、本人および家族の生活が破綻する可能性が高いです。
借金をしないとパチンコができない状況では、すでに自由に使えるお金はないと考えられます。
食費や水道光熱費など生活に必要な資金が足りない場合は、日常生活を送るのすら難しいでしょう。
家賃を支払えないと、家主から退去を求められるかもしれません。
家族がいる場合には本人だけでなく、家庭全体が破綻する恐れもあります。
養育費や学費が支払えずに子どもの将来に悪影響が及んだり、配偶者からは離婚を迫られたりするなど、多くのものを失うでしょう。
パチンコが原因で家庭全体が崩壊し、不幸に陥ってしまう事例は絶えません。
借金が膨れ上がり返済できなくなる
パチンコに通い続ければ続けるほど借金は増え、返済が難航します。
パチンコをはじめとしたギャンブルは、勝つ場面もあるものの、総合的には負ける確率が高いものです。
パチンコを継続して楽しむほど出費がかさむのは明白で、借金も膨らんでいくでしょう。
それでもパチンコにのめり込んでいる人は、パチンコの負けはパチンコで返せると考えてしまいます。
パチンコをする資金を獲得するためにお金を借り、結局負けを繰り返すのです。
こうして借金を返すためにさらに借金をして、自転車操業のような状態が続き、借金が雪だるま式に膨らんでいきます。
ギャンブルが原因の借金は、上記の理由で膨れ上がる傾向があるため、返済できない状態に陥りがちです。
違法な業者に手を出してしまう
返済できないほどの借金を抱えると、一般的な貸金業者からはお金を借りられません。
一般的な貸付業者を利用できない状況でもお金を貸してくれるのは、違法業者のみです。
違法業者からお金を借りると、法外な利息を強要される可能性があります。
返済できない場合は脅迫めいた取り立てを受けたり、自宅や職場にまで押しかけてきたりします。
自分だけでなく周囲にも多大な迷惑がかかるうえ、場合によっては家族や近親者に危害が及びかねません。
トラブルの原因となるため、違法業者には絶対に関わらないようにしましょう。
パチンコ依存は専門家に相談しよう
パチンコは依存性が高いものであると紹介しましたが、もしパチンコ依存に陥ってしまった場合は、どのような対処をすればいいのでしょうか。
現在ではギャンブル依存の人を支援する相談先が多数あります。
返済できないほどの借金を抱え、生活が脅かされる前に、まずは専門家に相談しましょう。
パチンコをはじめとしたギャンブル依存に悩む人向けに、例として以下の4ヵ所を紹介します。
- 一般財団法人ギャンブル依存症予防回復支援センター
- 各都道府県の精神保健福祉センター
- 自助グループなどの回復支援団体
- 専門の医療機関
それぞれの特徴について解説するため、ご自身に適した相談先を決める際の参考にしてください。
一般財団法人ギャンブル依存症予防回復支援センター
年中無休で24時間受け付けているサポートコールがあるため、いつでも電話で相談できます。
臨床心理士など専門のカウンセラーより、ギャンブル依存に関わる情報を教わったり、アドバイスを受けたりしましょう。
同センターでは、主に以下のような専門機関への紹介も行っています。
- 法テラス:借金問題など法律に関連する相談先
- 自助グループ:同様の体験をした人々が集まり、情報を共有することで解決への道を探る団体
- 精神科などの専門医療機関
- 最寄りの精神保健福祉センター等
各都道府県の精神保健福祉センター
精神保健福祉センターでも、ギャンブル依存に関する相談ができます。
こころの健康の維持と向上を目的として活動しており、ギャンブル依存についての相談も受け付けています。
ギャンブル依存に悩む本人に対しては、ギャンブル障害回復トレーニングプログラムを提供し、依存からの脱却を支援します。
さらに、ギャンブル依存の家族を持つ人に向けて依存症家族教室を実施しており、家族ができる手助けの方法や本人との関わり方について学べます。
いずれも無料で利用可能なため、パチンコ依存について気軽に相談できます。
自助グループなどの回復支援団体
ギャンブル依存の相談先としては、自助グループなどの回復支援団体も含まれます。
ギャンブル依存に関連する自助グループには以下のような団体があります。
名称 | 拠点 | 実施内容 | 対象 |
---|---|---|---|
ギャンブラーズ・アノニマス | 全国各地 (47都道府県) | ミーティング実施など | 本人 (家族が参加できる形式もある) |
DAジャパン | 東京、北海道など9ヶ所 | ミーティング実施など | 本人 (家族などが参加できる形式もある) |
ギャマノン | 関東など全国各地 | ミーティング実施など | ギャンブル依存症患者の家族や友人 |
ジャパンマック | 東京、神奈川、福岡 | 回復支援プログラムや生活訓練など | 本人および家族 |
自助グループには同じ悩みを抱える人が大勢いるため、仲間意識が芽生え、精神的な負担を軽減できるでしょう。
専門の医療機関
ギャンブル依存症の治療を受けられる、専門医療機関に相談するのもおすすめです。
ギャンブル依存症はれっきとした病気として認定されているため、治療を行う専門医療機関が存在します。
依存状態から脱却するには、借金自体への対応のみでは不十分です。
本人の意識が変わらないと再び依存状態になり、借金が増える可能性があります。
専門知識を持つ医師のもとでカウンセリングや治療を受けることで、依存症からの回復を目指しましょう。
国から認定を受けたギャンブル依存症に対応できる専門医療機関は、全国各地にあります。
近場の医療機関を探して、相談してみてください。
パチンコによる借金を解決するための方法を探そう
パチンコによる借金を解決するためには、適切な対策を取る必要があります。
ギャンブル依存からの脱却は、前述のような専門機関に相談して改善を目指すのがよいでしょう。
しかし依存症からの脱却を達成できたとしても、すでに抱えてしまった借金の返済義務は消えません。
現状についてできるだけ早く問題意識を持ち、対策に乗り出せば、自力で借金を返済できる確率が上がります。
すでに返済できる見通しが立たない場合には、債務整理など別の手段が必要です。
パチンコによる借金を解決する方法として、以下に代表例を紹介します。
- 家計を見直す
- 貸付自粛制度の活用を検討する
- 債務整理を実行する
借金の状況を把握し、適切な対策を取りましょう。
家計を見直す
自助努力により返済できる借金の規模である場合は、家計を見直して出費を抑制し、早期の返済を目指しましょう。
家計簿などで収支を管理して、無駄な出費を洗い出せば、浮いたお金を借金返済に充てられます。
家計見直しを行う際は、最初に固定費の見直しをするのがおすすめです。
固定費を減額できれば、毎月確実に出費を抑えられます。
例えば、以下のような費用を優先的に見直します。
- 携帯電話の契約や自宅のインターネット回線などの通信費
- 生命保険や損害保険
- 動画や音楽配信サービスなどの利用代金
出費を抑えるのと同時に、副業に取り組むなど収入を増やせるよう検討しましょう。
貸付自粛制度を活用する
借金をこれ以上増やさないために、貸付自粛制度を活用するのもよいでしょう。
申告を受けた日本貸金業協会は、自粛の申告情報を個人信用情報機関に登録します。
個人信用情報機関の加盟会員である金融機関や消費者金融は、個人信用情報機関に情報照会をした際に自粛情報が登録されている場合、貸し付けを行いません。
貸付自粛制度は無料で登録可能なため、負担なく利用できます。
借金を増やしたくないと思ってはいるものの、ご自身では止められない場合に適した制度です。
貸付自粛制度は本人のみ申告が可能で、家族による代理申告はできません。
ギャンブル依存症の自覚がある場合は、貸付自粛制度を利用して借金を増やさないようにしましょう。
債務整理を実行する
すでに返済できない規模の借金を抱えている場合は、債務整理という方法があります。
家計の見直しなどご自身の対応では返済できない場合に採用する手続きで、借金の減額や返済期限の延長などができます。
債務整理にはいくつかの種類があるのですが、多くの債務者は以下のいずれかを選んでいます。
- 債権者と直接交渉する任意整理
- 借金を大幅に減額できる個人再生
- 借金帳消しが可能な自己破産
それぞれの内容や特徴を紹介するため、ご自身に適した方法を検討してください。
債権者と直接交渉する任意整理
借金の元本そのものの減額を求めるのではなく、返済期限の延長や将来の利息免除を交渉します。
返済期限を延長すると毎月の支払額が抑えられ、負担を軽減できます。
他の債務整理方法とは異なり、裁判所を介さないため、債務整理を実行している事実が公開されません。
比較的簡易な手続きで進められ、交渉の多くは短期間で終わります。
借金を大幅に減額できる個人再生
借金額を1/5〜1/10程度に減額し、残りの借金を3〜5年かけて返済します。
裁判所に申し立てを行うため、債務整理を実行した事実が公開されるのが欠点です。
自己破産と異なり、条件次第で自家用車や持ち家などを手放さずに実行できるため、失いたくない資産がある場合に適しています。
減額後の借金返済が見込めるほどの収入がある人は、個人再生が適しています。
借金帳消しが可能な自己破産
自己破産が認定されると、税金や損害賠償金など一部の負債を除き、すべての借金が免除されます。
債権者にとっては大きな損失となるため、裁判所も自己破産の決定には慎重になります。
ギャンブルなど浪費が原因による借金の場合、自己破産の申し立ては却下される場合が多いです。
しかし状況によってはパチンコを原因とした借金でも、自己破産の認定を受けられる場合があります。
認定可否の判断は難しいため、弁護士など専門家に相談しながら手続きを進めるのが一般的です。
自力では借金返済が不可能であり、生活を一新してやり直したい場合は、自己破産の実行を検討しましょう。
パチンコによる借金から脱却しよう
パチンコは、一度のめり込むと止められなくなる依存性があります。
お金を浪費している感覚が損なわれ、パチンコ以外でのストレス発散ができなくなり、より強い刺激を求めて繰り返しパチンコに通い詰めます。
借金をしても止められなくなり、精神的なトラブルも増え、危険な状況です。
パチンコが原因で、返済できないほどの借金を背負う人も少なくありません。
複数のカードローンの利用やリボ払いの多用は、返済不能に陥る可能性が高くなります。
パチンコなどギャンブル依存に関して相談したい場合は、ギャンブル依存症予防回復支援センターなどの専門機関を利用しましょう。
ギャンブル依存からの脱却を目指しながら、すでに負っている借金については自力での返済の可否を検討し、適切な対処を行う必要があります。
自力での返済が難しいと判断される場合には、債務整理という選択肢もあります。
弁護士など専門家と相談しながら、適切な債務整理方法を採用して借金に対応しましょう。